オーストラリアでは、合法的にサービスや製品を広告するため、ギャンブル運営事業者には綿密な規則や規制枠組みが適用されます。こうした枠組みとしては、AANA(オーストラリア全国広告倫理規則)によるAANA2001年ギャンブル広告およびマーケティングコミュニケーション規則および双方向ギャンブル法(IGA)(外部リンク参照)や、各州や準州のライセンス発行機関や規制当局が定めた規則、およびオーストラリアに所在するギャンブル施設に適用される様々な規則があります。

AANA倫理規則

あらゆる方式の広告は、AANA倫理規則を遵守するものとされており、その広告基準コミュニティパネルは、ウェブ上やプログラム内、SNS上などを含むあらゆるギャンブルに関する苦情を取り扱います。広告主は、どんな倫理規則にも違反しないよう確認する必要があります。特に2.6条「宣伝および宣伝コミュニケーション」では、既存のコミュニティの安全性規範に反するような題材を扱ってはならないとされています。実際に、広告基準コミュニティパネルに広告に関する苦情が持ち込まれる可能性があります。

コミュニティパネルは、広告の位置や頻度の確認はできないので、広告で表示されたメッセージを調べることになります。これまでに、コミュニティパネルでは、過度のプレイを助長する広告や子供に対してギャンブル性をアピールするような広告が見つかりました。これらは、責任あるゲーム運営や安全なプレイに関する一般的規範に反しているため、倫理規則に違反しています。

放送業界の規則

2013年以来、特にスポーツ放送でのギャンブル広告に関するコミュニティの懸念に応えて、国内放送業界ではスポーツイベント放送中での宣伝が制限され、ギャンブルについて話すことに制限を課すことになりました。これには、Free-tvやオーストラリアのサブスクリプションテレビ(外部リンク)、オーストラリア商業ラジオの規則が含まれます。これらの規則の下では、ギャンブル広告もまた明確に表示する必要があります。

2018年にさらなる制限が導入され、無料放送のテレビ、商業ラジオ、インターネット企業でのスポーツイベントのライブにおいて、ベッティングのオッズなどのギャンブル広告が対象になりました。規則は、既存の規則を補完するもので、ギャンブル広告は午前5時から午後8時30分の間の ライブスポーツイベント中 、また前後5分間には放送できないとされています。

さらに、広告を規制する法律として、1992年放送サービス法(BSA)は、不特定多数の視聴の適格性を判定する上で有効です。オーストラリアのラジオやテレビチャンネルへのライセンス付与枠組みを規定しており、ライセンスを受けた企業の広告に対して制限を課しています。

連邦、州、準州の法規制

ギャンブル規制・管理は、連邦、州、準州の管轄です。各州のライセンス発行機関に相談するか、ゲーム製品やサービスの広告に関する規制に関するアドバイスを求めるのが最善です。

IGAの下、連邦議会は、特定の双方向性ゲームサービスを物理的にオーストラリア国内にいる個人に対して提供することを犯罪とする規制の枠組みを作成しました(競馬や宝くじは除外)。IGAには苦情手続きが含まれており、オーストラリア通信メディア局(Australian Communications and Media Authority)(ACMA)が処理します。